築100年の町家を購入

年末に中古物件を購入しました。

ボロボロのこの家を建築家の協力を得ながら再生し、

家族4人楽しく暮らして行こうと考えています。

そんな訳で、この家が生まれ変わって行く

過程を記録したいとブログを始める事にしました。

南向き正面の外観

去年の10月頃、妻がネットの新着物件で発見したのが事の始まり。

早速不動産屋に連絡し見学を希望。

現地に着き車を止めるといきなりこの光景。

破れた障子の演出効果も相まって中々の佇まい・・・

事前に建築年数不明と聞いてはいたので、

こんなもんだろうと驚きませんでしたけど。

北側から見た建物

築100年を越す2階建の母屋と昭和に入り増築された平屋が2棟。

2階の大きな窓が印象的でした。

玄関漆喰の塗り壁

経年劣化によって茶色くヒビ割れた漆喰が何ともいい雰囲気。

坪庭へと抜ける通り土間

薄暗く冷んやりとした空間にトムソーヤ世代の私はワクワクするも

妻の方は薄気味悪いと言っていました。

母屋1階

天井や柱の材は黒ずんで年季を感じます。

土壁には珪藻土クロスが貼られ、以外にも小綺麗な印象。

私的には、古く味わい深い土壁の方が魅力を感じますが

ポロポロ脱落して行く土壁の掃除はお年寄りには大変だったと推測します。

右手の新しい柱は、立て付けが悪くなり鴨居が下がるのを抑える為

後で入れられたもののようです。

松の階段

経年変化で黒ずんだ階段と塗り壁が何ともいい感じ。

階段途中からなぜか二手に分かれて登れるようになっており

当時の思惑が気になります。

2階の床の間

こちらの床の間も壁の色や木の色との調和が風情を感じます。

昭和に増築された平家

なぜか増築部分に足を踏み入れると一気にテンションが下がります。

建物自体の風情が全く感じられず生活する為だけに建てられた様に感じます。

また屋根の高さを母屋に合わせて作っている為

天井が恐ろしく低く、背丈のある私は注意しないと頭をぶつけてしまう程。

壁に至っては外からの光が漏れるぐらいの大きな隙間が見受けられ、

素人の私が見ても増築部分の方が問題が多い様に思えました。


感想

全部を見終えた感想としては、古びた母屋の雰囲気や佇まいはとても気に入りました。

まだ小さい子供が大きく成長しても不自由なく生活できる広さも十分にあります。

その反面心配だったのが耐震強度と今後どのくらい保つのかという建物の寿命。

増築部分に関しては、水回りという事もあってほぼやり変えが必要でしょうし。

これらの不安要素をリノベーションを行う事で改善し、

今後も生活する事が出来れば購入しようと考えました。

それ程古民家特有の雰囲気が気に入り、

上手くやれば素敵に生まれ変わるという期待を感じたからでしょう。


購入するまでの流れ

①妻と見学

4年前から中古物件のアンテナを張っていたが町家の古民家は初めてだった。

直ぐに妻と見学を希望し町家の古民家を気に入った。

②4歳の息子と見学

4歳になる長男の意見も聞いておこうと一緒に見学。

『怖い』と言うかと思ったけど『ここに住みたい』と言ってくれた。

③建築家に相談

お願いするならこの人と決めていた建築家に

写真を見て貰いまずは相談した。

浸水箇所などの意見を頂き実際に診てもらう事に。

④建築家と見学

建築家に物件を隈なく見て頂く。

水の侵入箇所が何箇所かあるが構造に影響するような

深刻なものではなく、母屋の状態はかなり良いとのこと。

使用している材や仕事から当時の腕のいい大工さんが

きちんと建てられたものらしい。

「よく見つけられましたね」と太鼓判を押して貰い物件を見つけた妻に感謝した。

次は大工さんの意見も聞きながら診断する事に。

⑤建築家と大工さんと見学

設計と施工の両方の目で診て貰った。

多少の傾きはあるが部分的なジャッキアップで修復可能との事。

特に大きな問題はなさそうだが今後の事を考えると

瓦はやめて建物への負担を減らした方がいいとの事。

増築部分については床下や天井等を剥がないと分からない為

購入しないと詳しく診断できないとの事。

⑥購入

計4回の見学を経ていよいよ購入を判断し

年末にめでたく我が家となりました。


今後どう生まれ変わって行くのか本当に楽しみです。

我が家が完成して行く工程の全てに立ち会い記録することは不可能ですが

完成するまでできるだけ多く関わることができればと考えています。

購入からすでに3ヶ月が経ち現在は建築家と設計を擦り合わせている最中です。

建物の購入からブログの開設までタイムラグがありますが

これまでの経過を急いで更新し、現在に追いつきたいと思いますので

何卒宜しくお願いします。









   




築100年の町家で暮らす

松江に築100年の町家を購入しリノベーションを計画中。 我が家が完成するまでの記録とこれから始まる古民家での暮らしの日記。

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